家に部屋があるように、ガーデンもまたさまざまな表情の小部屋を持っています。
花たちの案内のままに小道をたどっていくと、まるで別の場所にでも来たかのように、いきなり全く違うガーデンに出会うことがあります。そして、一歩足を踏み入れた瞬間息をのむことがあります。
ここはピンクのダイアンサスに包まれたスモールガーデン。
レンガの壁をぐるっと伝ってきたバラが、つんつんと背伸びしているフォックスグラブと出会い、そこにたどり着くまでにどんなにいろいろあったことかと、なが〜い物語をものともせずに、最初からぜ〜んぶ話しているみたいです。それは永遠に続きそう・・・
バラの声は弾んでいます。フォックスグラブも耳を傾けて聞き入っています。
探し求めていたミセスシンキンスも、かぐわしい香りを放っていました。